Claude Codeで長い開発の相談を休憩後に続けるときは、離席中の自動圧縮(idle compaction)に任せきりにせず、休憩前に「目的・決定・未完・次操作」の4欄の継続メモを同じ会話で作っておくのが確実です。2026年10月14日公開のv2.1.299では、20万トークン以上の会話を約54分操作しないでいると、ターミナルで会話が自動で圧縮されるようになりました。圧縮は文脈を整理してくれますが、採用した条件や「まだ確かめていない作業」が正しく残るとは限りません。人が読める4欄のメモを残しておけば、休憩後の最初の依頼を迷わず一つに絞れます。
この記事は、2026年10月15日(日本時間)にS.EarchのYouTubeチャンネルで公開された無料動画「開発相談を「次の一作業」付きで残す|Claude Codeと休憩前の継続メモ」の無料公開部分(冒頭から約6分)を核にしています。更新の条件は、2026年10月15日に確認したAnthropic公式のClaude Code v2.1.299のリリースノートと、公式ドキュメント「Manage costs effectively」の記載で裏付けた範囲に限っています。
Claude Codeの離席中の自動圧縮とは|v2.1.299で入った条件
離席中の自動圧縮(idle compaction)とは、Claude Codeのターミナルで20万トークン以上の長い会話を約54分操作しないでいると、プロンプトキャッシュの期限(1時間)が切れる前に会話を自動で圧縮し、次のメッセージで会話全体を処理し直さずに済むようにする機能です。
Claude Codeは、Anthropicが提供する開発用のAIツールです。今回の話はClaude Codeという製品の更新で、新しいAIモデルの発表ではありません。公式のv2.1.299のリリースノートには、次のように書かれています。
「Added idle compaction in the terminal: a 200K+ token conversation left idle for about 54 minutes is compacted before its one-hour prompt cache expires, so your next message doesn’t reprocess it all」(v2.1.299 リリースノート)
トークンは、AIが文章を処理するときの単位です。条件は「会話の長さ」と「操作していない時間」の組み合わせで、54分会話したら毎回圧縮される、という意味ではありません。公式の記載を、読み取れる範囲で表にまとめます。
| 項目 | 公式の記載 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 対象の会話 | 200K+ token conversation | 20万トークン以上の長い会話だけが対象。短い会話は対象外 |
| きっかけ | left idle for about 54 minutes | 約54分、操作せずに置いたとき |
| 使う場所 | in the terminal | ターミナルでの利用についての記載 |
| 目的 | before its one-hour prompt cache expires, so your next message doesn’t reprocess it all | 1時間のプロンプトキャッシュが切れる前に圧縮し、次のメッセージで会話全体を処理し直さずに済ませる |
| 変更・停止 | CLAUDE_CODE_IDLE_COMPACT_MIN_TOKENS / “idleCompaction”: false。Both need v2.1.290 or later | 20万トークンの下限を変える設定と、止める設定がある。どちらもv2.1.290以降が対象 |
v2.1.299は、GitHubのリリース一覧で2026年10月14日(日本時間11時49分)に公開されています。どれだけ利用量が減るかの数値は、公式には書かれていません。
自動圧縮だけに任せない理由|人が読める継続メモを足す
継続メモとは、長い相談を一度止める前に、その会話の目的・採用した決定・残っている作業・次に頼む一作業を、人が読める形で一枚に書き出したメモのことです。
午前に始めた開発の相談を午後も続けようとして、「さっき、どこまで決めたんだっけ?」と会話を上へ戻して探した経験はないでしょうか。動画は、この悩みに対して継続メモを勧めています。本の途中に挟むしおりに、次に読む一行まで書いておくイメージです。
圧縮は、長くなった文脈を整理する仕組みです。動画では、圧縮されたからといって採用した条件がすべて正しく残る保証にはできない、と説明していました。公式ドキュメントにも、圧縮は会話の履歴を要約する処理だと書かれています(Manage costs effectively)。要約である以上、何を残すかを人が確かめられる形にしておく方が安心です。そこで、自動圧縮と人が読める継続メモを組み合わせます。
継続メモは、今回の更新を待たなくても作れます。動画も、短い練習の会話が自動圧縮の対象になるとは限らないが、メモ作りは試せる、と説明していました。圧縮の条件に当てはまるかどうかに関係なく、長い相談を中断する前の習慣として使えます。
継続メモの4欄|目的・決定・未完・次操作
継続メモの4欄とは、「目的(何のための相談か)」「決定(採用した条件)」「未完(終わっていない実装や確認)」「次操作(休憩後に最初に頼む一作業)」の4つに分けて書く形のことです。
動画の例は、体験会の予約フォームを作る相談です。以下は動画の説明用の架空例で、実在の案件ではありません。名前・メール・希望日を集めると決め、電話番号は集めないと決めました。希望日の入力チェックは書いたものの、動くかはまだ確かめていません。この状態を4欄に分けると、次のようになります。
| 欄 | 書くこと | 架空例(体験会の予約フォーム) |
|---|---|---|
| 目的 | 何のための相談か | 体験会の予約受付 |
| 決定 | 採用した条件(守る範囲) | 入力項目は名前・メール・希望日。電話番号は集めない |
| 未完 | 終わっていない実装や確認 | 希望日の未選択チェックは実装済みだが、動作確認はまだ |
| 次操作 | 休憩後に最初に頼む一作業 | 希望日を選ばずに進めた場合の動作を確認する |
この表のとおり、午後の入口は「未選択時の動作確認」に決まります。個人で作っているアプリでも、会社の社内フォームでも、同じ4欄に置き換えられます。
手順|同じ会話で継続メモを一枚作る
継続メモを作る手順とは、続けたい開発の会話そのものに「4欄で継続メモを作って」と頼み、返ってきたメモの重要な条件を自分で読んでから休憩に入る流れのことです。
動画で紹介された流れは、次の3つです。
- 今使っているターミナルで、続けたい開発の会話を開きます。ターミナルは、文字で操作する作業画面です。別の会話を新しく始めるのではなく、同じ会話で頼むのがポイントです。
- 次の依頼文を送ります。「ここまでの会話から、休憩後に使う継続メモを作ってください。目的、決定、未完、次操作の四欄に分け、未決は未決と書いてください。」
- 返ってきたメモの重要な条件を自分で読みます。上の架空例なら、「電話番号は集めない」という決定が残っていて、「希望日の未選択時の確認」が次操作として選べていれば、メモの役割は果たせています。
休憩から戻ったら、このメモを示して「未選択時の動作確認からお願いします」と頼みます。依頼する、条件を読む、次の一作業へ進む。この3つを繰り返すだけです。
練習するときは、動画と同じ架空の材料(目的は体験会の予約受付、入力項目は名前・メール・希望日、電話番号は集めない、希望日の未選択チェックは実装済みで動作確認はまだ)を会話に入れてから、上の依頼文を送ると試せます。メモ作りに外部サービスの接続は必要ありません。Claude Codeを使うには、使える認証と契約の環境が必要です。契約によって利用枠や課金方法が違うため、今の環境の利用状況を確認してから進めてください。
提案と決定を分ける依頼文|採用していない案を混ぜない
提案と決定を分ける依頼文とは、会話の途中で出ただけの案と、最終的に採用した案を区別し、さらに「実装済み」と「動作確認済み」も分けてメモに書かせる頼み方のことです。
「会話を短くまとめて」とだけ頼むと、途中で出た案と実際に採用した案が混ざることがあります。例えば架空例で、途中で「電話番号も集めては」という案が出ても、最後に集めないと決めたなら、守る条件は「電話番号なし」です。動画では、目的、動かさない決定、残る作業の順に渡す依頼文を紹介していました。
「この予約フォームの相談を、午後の再開用に整理してください。目的は体験会の予約受付です。入力項目は名前、メール、希望日で、電話番号は集めません。会話にある情報を使い、目的、採用した決定と理由、未完の実装と確認、次に行う一作業の順で継続メモを作ってください。提案された案と採用済みの案を分け、実装済みと動作確認済みも分けてください。不明な状態は推測せず、確認が必要と書いてください。」
この依頼文で大事なのは2点です。1つ目は、決定の理由が会話にないなら、もっともらしい理由を足させないこと。2つ目は、「コードを書いた」と「意図どおり動くと確かめた」を別の状態として書かせることです。この境目が文章に残っていれば、休憩後に確認を飛ばしてしまう失敗を防げます。
できたメモの確かめ方|短さより次の依頼が書けるか
継続メモの採用基準とは、メモが短くなったかどうかではなく、メモを見て次の依頼を迷わず一回分で書けるかどうかで判断する考え方のことです。
動画は、メモを採用する前に3つを読むよう勧めていました。
- 採用済みの条件が残っているか
- 未確認の作業が「完了」になっていないか
- 次操作が一回の依頼にできる大きさか
動画の架空例を使って、直し方を表にします。
| メモに書かれていたこと(架空例) | 何が問題か | 直した書き方 |
|---|---|---|
| 予約フォームの入力確認は完了 | 希望日のチェックは実装しただけで、動作確認はまだ。元の材料と合わない | 未選択チェックは実装済み。動作確認は未完 |
| 次は全体を改善 | 何を調べるか選べず、一回の依頼にならない | 希望日が未選択の場合を確認する |
| (短くするために入力項目を削った) | 名前・メール・希望日は次の作業で守る範囲 | 入力項目は名前・メール・希望日。電話番号は集めない |
動画のたとえでは、メモは引き出しの中身を全部書いた一覧ではなく、次に使う道具が分かる札です。ただ短いだけの札では、必要な道具を選べません。元の会話と照らして、条件の抜けと作業の状態を人が確認し、必要な材料を残した短さを選びます。
自動圧縮の設定を変える・止める方法|v2.1.290以降
自動圧縮の設定とは、離席中の自動圧縮が始まる会話の長さ(標準は20万トークン)を環境変数で変えるか、settings.jsonで機能そのものを止めるかを選ぶことです。
公式のv2.1.299のリリースノートには、関連する設定が2つ書かれています。
| やりたいこと | 公式に書かれている設定 | 対象 |
|---|---|---|
| 圧縮が始まる会話の長さ(20万トークンの下限)を変える | 環境変数 CLAUDE_CODE_IDLE_COMPACT_MIN_TOKENS | v2.1.290以降 |
| 離席中の自動圧縮を止める | settings.json に “idleCompaction”: false | v2.1.290以降 |
止める場合のsettings.jsonの記載は、次の1行を設定の中に加える形です。
"idleCompaction": false
どちらの設定にするかは、使い方で決めます。休憩をはさんで長い相談を続けることが多いなら、標準のまま使い、継続メモを足す形が手軽です。圧縮のタイミングを自分で決めたい場合は、止める設定を選び、休憩前に手動で圧縮する方法もあります。公式ドキュメントには、手動の圧縮で残してほしい内容を指定する例として「/compact Focus on code samples and API usage」が載っています。また、大きな会話を圧縮すること自体が大きなリクエストになる、とも書かれています(Manage costs effectively)。手動の圧縮で残す内容を指定するときも、先に作った継続メモの4欄をそのまま指示に使えます。/compactの使い方そのものは、姉妹サイトのClaude Codeの/compact使い方|コンテキスト管理と自動圧縮の設定で整理しています。
個人と会社での置き換え例|同じ4欄で別の相談を残す
置き換え例とは、継続メモの4欄(目的・決定・未完・次操作)の形を保ったまま、中身だけを自分の相談に入れ替えて使うことです。
以下は説明用の架空例で、実在の人や会社ではありません。
| 場面(架空の例) | 決定に残すこと | 次操作の例 |
|---|---|---|
| 個人で作っている家計簿アプリ | 入力する項目と、入れないと決めた項目 | 金額が空欄のまま保存した場合の動作を確認する |
| 会社の社内申請フォーム | 承認者の順番と、集めない個人情報 | 承認者が未設定のまま送信した場合の表示を確認する |
| 店舗サイトのお問い合わせ欄 | 送信先と、自動返信の文面を変えないこと | メール欄が空のときのエラー表示を確認する |
どの場面でも、次操作は「何を確かめるか」が一つに決まる大きさにします。「全体を見直す」のような大きな言い方は、休憩後に何から始めるかを選べなくなります。
Claude Codeを離席中に使う方法は、同じ媒体のClaude Codeクラウドセッションで離席中に修正を任せる方法|依頼文の型でも整理しています。朝の確認作業を表にまとめる考え方はClaude Codeで朝の確認表を作る方法|自分の返事待ちを整理する依頼文で扱っています。
よくある質問
- Q1. 54分会話すると毎回圧縮されますか?
- いいえ。公式のv2.1.299のリリースノートでは、対象は20万トークン以上の会話を約54分操作しないで置いたときです。会話の長さと操作していない時間の組み合わせが条件で、会話した時間の長さではありません。
- Q2. 自動圧縮を止めることはできますか?
- できます。公式のリリースノートには、settings.jsonに “idleCompaction”: false を書くと止まると書かれています。圧縮が始まる20万トークンの下限は、環境変数 CLAUDE_CODE_IDLE_COMPACT_MIN_TOKENS で変えられます。どちらもv2.1.290以降が対象です。
- Q3. 自動圧縮があるなら、継続メモは要りませんか?
- 動画では、圧縮は文脈を整理する仕組みで、採用した条件がすべて正しく残る保証にはできない、と説明しています。採用した決定や未確認の作業を人が読める形で残すために、継続メモを組み合わせるのがおすすめです。
- Q4. 継続メモを作るのに外部サービスの接続は必要ですか?
- 必要ありません。同じ開発の会話で依頼文を送るだけで作れます。ただし、Claude Codeを使うための認証と契約の環境は必要です。契約によって利用枠や課金方法が違うので、今の環境で使えるかを先に確認してください。
- Q5. 利用量はどれくらい減りますか?
- 公式のリリースノートは、次のメッセージで会話全体を処理し直さずに済むようにする、と目的を書いていますが、減る量の数値は書いていません。この記事でも数値は書きません。
まとめ|休憩前に4欄を残し、次の一作業から再開する
Claude Code v2.1.299では、20万トークン以上の会話を約54分操作しないでいると、ターミナルで会話が自動で圧縮されるようになりました。止める設定と、下限を変える設定もあり、どちらもv2.1.290以降が対象です。
長い相談を中断する前は、同じ会話で「目的・決定・未完・次操作」の4欄の継続メモを頼み、採用済みの条件が残っているか、未確認の作業が完了になっていないか、次操作が一回の依頼になる大きさかを読んでから休憩に入ります。戻ったら、メモの次操作をそのまま最初の依頼にします。
依頼文の流れは、2026年10月15日公開の無料動画でも確認できます。ほかの動画記事はS.Enseのトップページから読めます。
この記事は、2026年10月15日公開の無料動画のうち無料で見られる部分と、2026年10月15日に確認したAnthropic公式のリリースノート・ドキュメントの記載をもとにしています。体験会の予約フォームと置き換え例の表は、すべて説明用の架空例です。Claude Codeの機能や設定は更新されることがあるため、使う前に公式の最新の記載を確認してください。

