Codex CLIでは、作業の途中で思い出した条件を、同じ会話へ追加して伝えられます。OpenAIは日本時間2026年10月16日公開のCodex CLI 0.163.0のリリースノートで、Codexが応答している最中に追加のメッセージを送ると、すぐに作業の方向を修正できると案内しています。使い方は、①最初の依頼を出す、②応答中に「訂正。取消行を除外し、日本時間に変換してから月を判定して」のように、変える条件と残す条件を一緒に送る、③完成したスクリプトを実行し、合計ではなく月別の内訳で確かめる、の3段階です。
この記事は、2026年10月20日(日本時間)にS.EarchのYouTubeチャンネルで公開された無料動画「【仕事活用】作り始めたAIへ条件を追加。Codex CLIで売上集計を修正」の無料公開部分(冒頭から約6分)を核にしています。機能と利用条件は、2026年10月20日に確認したOpenAI公式のリリースノート、Codex CLIの公式ガイド、Codexの料金ページの記載で裏付けた範囲に限っています。
Codex CLIの「応答中の追加入力」とは
Codex CLIの応答中の追加入力とは、Codexが作業している最中に次のメッセージを送り、進行中の作業の方向をその場で修正する操作のことです。2026年10月16日(日本時間)公開のバージョン0.163.0で、新機能として案内されました。
Codex CLIは、手元のフォルダの中身を読み、ファイルを編集し、パソコンに入っている開発ツールを実行して作業する、ターミナル用の製品です。「0.163.0」はCodex CLIというソフトのバージョン番号で、AIモデルの名前ではありません。
| 項目 | 公式の記載(要旨) |
|---|---|
| できること | Codexが応答している最中に追加のメッセージを送ると、すぐに方向を修正できる |
| 中断したとき | ターンを中断すると、実行中のCode Modeの処理とその中のツール呼び出しも止まる |
| 対象のバージョン | Codex CLI 0.163.0(GitHubの公開日時は日本時間2026年10月16日 6時30分) |
動画では、料理を頼んだあとに調理中の厨房へ「塩は控えめで」と伝える場面にたとえていました。伝える入口があっても、仕上がりは味見して確かめます。集計でも同じで、最後は実行結果を自分で見ます。
使う前に確認すること
| 確認すること | 公式の記載で分かること | 自分で確かめること |
|---|---|---|
| 導入 | 公式ガイドのインストール手順でCodex CLIを入れる。更新も同じ手順で行う | 手元のCodex CLIが0.163.0以降か |
| サインイン | 初回の起動時に「Sign in with ChatGPT」かほかのサインイン方法を選ぶ | どのアカウントでサインインするか |
| 利用枠 | CodexはChatGPTのFree・Go・Plus・Pro・Business・Edu・Enterpriseの各プランに含まれ、利用枠はChatGPTのWorkと共有。APIキーで使う分は標準のAPI料金 | 自分の契約で使えるモデルと利用枠 |
| 作業場所 | プロジェクトのフォルダを開いて codex を実行する |
練習用のフォルダを用意したか |
今回の例は手元のCSVファイルだけを使うので、外部の売上サービスとの接続は要りません。会社のデータで試す前に、まずは架空の3行で流れをつかむのがおすすめです。
例題|取消を除き、日本時間で月を決める(説明用の架空CSV)
ここからは、動画の例をそのまま使います。材料は、取引日時・状態・金額の3列がある架空の売上CSVです。日時の末尾の「Z」は、UTC(協定世界時)を基準にした時刻であることを表します。
| 行 | 取引日時(UTC) | 状態 | 金額 | 日本時間に直すと | 集計での扱い |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2026-09-30 14:00 | 確定 | 200円 | 9月30日 23:00 | 9月に入れる |
| 2 | 2026-09-30 16:00 | 確定 | 100円 | 10月1日 1:00 | 10月に入れる |
| 3 | 2026-09-30 16:30 | 取消 | 50円 | 10月1日 1:30 | 取消なので外す |
日本時間(JST)はUTCより9時間進んでいます。2行目は日付だけを見ると9月30日ですが、日本時間に直すと10月1日の午前1時なので、10月の売上になります。つまり、この架空例の正しい答えは「2026年9月が200円、10月が100円」です。日付に書かれた月をそのまま拾うのか、日本時間に直してから月を決めるのかで、同じ100円が入る月が変わります。
手順|依頼する、応答中に訂正する、実行して確かめる
- 依頼する:練習用のフォルダで起動したCodex CLIに、動画と同じ3行の架空CSVを渡して「このCSVから月別売上を集計するスクリプトを作って。元CSVは変更しないで」と頼みます。
- 応答中に訂正する:Codexが作業している間に、同じ会話へ「訂正。取消行を除外し、取引日時をJSTに変換してから月を判定して」と送ります。
- 実行して確かめる:案内された方法で完成したスクリプトを実行します。9月200円・10月100円が出て、コードにも取消の除外と日本時間への変換が入っていれば、この3行については条件を満たせています。
「反映しました」という返事と、実際の集計結果は別々に確認しましょう。期待と違う数字が出たら、その出力を同じ会話へ戻し、どの条件が反映されていないかを示して修正を頼めます。
訂正を伝える依頼文の型|変える条件と残す約束を一緒に書く
一段使いやすくするなら、訂正する条件だけでなく、引き続き守ってほしい条件も一緒に伝えます。動画で紹介された最初の依頼文は次のとおりです。
このCSVを入力として、月別売上を表示する集計スクリプトを作ってください。元CSVは変更しないでください。出力は年月と売上合計にしてください。必要な実行環境と実行方法も説明してください。判断が必要な条件は、仮定した内容を明記してください。
コードだけで終わらず、どう動かし、どんな形で数字を読むのかまでそろうのがポイントです。続いて、応答中に送る訂正の例です。
集計条件を訂正します。状態が取消の行は除外してください。取引日時はUTCとして読み、JSTに変換してから年月を決めてください。元CSVを変更しない条件は維持してください。この三行の期待値は二〇二六年九月が二百円、十月が百円です。今の作業へ反映し、最後に変更した点を説明してください。
追加の注文票に、変更点と引き継ぐ約束を一緒に書く感覚だと動画では説明していました。言い回しを丸暗記するより、次の4つの欄を自分の材料に合わせて埋めると再現しやすくなります。
| 欄 | この例での書き方 | 自分の材料に置き換えるなら |
|---|---|---|
| 除外する行 | 状態が取消の行 | 返品・テスト注文・重複行など |
| 時刻の基準 | UTCとして読み、JSTに直してから年月を決める | データの時刻がどの基準で記録されているか |
| 残す約束 | 元CSVを変更しない | 出力形式・ファイル名・触ってはいけないファイル |
| 確かめる数字 | 9月200円・10月100円 | 手で計算できる小さなデータの正解 |
出力の見分け方|合計だけで採用しない
合計300円が出たら採用してよいでしょうか。動画の無料公開部分の終わりでは、月別の内訳まで見ることを勧めていました。同じ3行でも、次のように結果が分かれます。
| 出力 | 合計 | 判断 | 見直す点 |
|---|---|---|---|
| 9月200円・10月100円 | 300円 | 期待どおり | 1行目が9月、2行目が10月に対応し、3行目が入っていないことを確かめる |
| 9月300円・10月0円 | 300円 | 採用しない | 合計は合っているが、2行目の100円が9月に残っている。日本時間への変換や、月を決める順序を見直す |
| 9月200円・10月150円 | 350円 | 採用しない | 期待より50円多い。3行目の取消50円が入っていないか確かめる |
合計は全体の量を、月別の内訳は売上を入れる時期を確かめるために見ます。数字を元の行へ戻して説明できることが、採用するかどうかの判断の軸になります。期待値は答えを合わせさせるための飾りではなく、どこが違うかを探すための定規として使いましょう。
コードで確認する2つの処理
コードを読むときは、「取消の行を除く処理」と「UTCを日本時間に直してから年月を決める処理」の2つを探します。自分で読みにくければ、Codexに該当箇所と処理の順番を説明してもらい、出力と照らし合わせます。参考として、同じ条件をPythonで書くと次のような形になります(CSVの1行目は「取引日時,状態,金額」、日時は「2026-09-30T14:00:00Z」の形とした場合の一例です)。
import csv
from collections import defaultdict
from datetime import datetime
from zoneinfo import ZoneInfo
totals = defaultdict(int)
with open("sales.csv", newline="", encoding="utf-8") as f:
for row in csv.DictReader(f):
if row["状態"] == "取消":
continue
utc = datetime.fromisoformat(row["取引日時"].replace("Z", "+00:00"))
jst = utc.astimezone(ZoneInfo("Asia/Tokyo"))
totals[jst.strftime("%Y-%m")] += int(row["金額"])
for month in sorted(totals):
print(month, totals[month])
この例では、取消の行を飛ばす continue の行と、astimezone(ZoneInfo("Asia/Tokyo")) で日本時間に直してから strftime("%Y-%m") で年月を作る行が、確かめたい2つの処理に当たります。Codexが別の書き方をしても、この2つが「月を決める前」に行われているかを見れば判断できます。
うまくいかないときの確認ポイント
| よくある状況 | 考えられる原因 | 次に試すこと |
|---|---|---|
| 訂正を送ったのに前の条件のまま進む | Codex CLIが0.163.0より前のバージョン | 公式ガイドの更新手順で最新版にしてから試す |
| 訂正後に元CSVが書き換えられた | 訂正に「残す約束」が入っていない | 「元CSVを変更しない条件は維持」と明記して頼み直す |
| 合計は合うのに月がずれる | 日本時間に直す前に月を決めている | 変換と月の判定の順番を説明してもらう |
| 「反映しました」と返事が来たが数字が違う | 返事と実行結果は別物 | 出力をそのまま同じ会話へ貼り、どの条件が違うかを示す |
よくある質問
- Q1. 応答中の追加入力は、どのバージョンから使えますか?
- Codex CLI 0.163.0のリリースノートで新機能として案内されています。日本時間2026年10月16日に公開された正式版です。
- Q2. 「0.163.0」はAIモデルの名前ですか?
- いいえ。Codex CLIというソフトのバージョン番号です。使えるAIモデルは、契約やサインイン方法によって変わります。
- Q3. 無料のChatGPTでもCodex CLIは使えますか?
- Codexの料金ページでは、CodexはChatGPTのFree・Go・Plus・Pro・Business・Edu・Enterpriseの各プランに含まれると書かれています。利用枠や使えるモデルはプランごとに違うため、自分の契約の条件を確認してください。
- Q4. 会社の売上データでも同じ手順で使えますか?
- 考え方は同じです。ただし、いきなり本番のデータで試すより、まずは手で正解を計算できる数行の架空データで、除外の条件と時刻の基準が正しく効くかを確かめてから進めるのがおすすめです。
まとめ|訂正は「変える条件と残す約束」を一緒に送り、内訳で確かめる
Codex CLI 0.163.0では、作業の途中で思い出した条件を、応答中の同じ会話へ追加して伝えられます。訂正を送るときは、除外する行・時刻の基準・残す約束・確かめる数字の4つをそろえると、意図が伝わりやすくなります。そして、「反映しました」という返事ではなく、実行した結果の月別の内訳と、コードの中の除外と変換の処理で採用を決めましょう。
依頼文の言い方や流れは、2026年10月20日公開の無料動画でも確認できます。AIに作業を任せる別の例として、Claude Codeクラウドセッションで離席中に修正を任せる方法や、ChatGPTで従量課金と月額制の総額を計算する方法もあわせてどうぞ。ほかの動画記事はS.Enseのトップページから読めます。
この記事は、2026年10月20日公開の無料動画のうち無料で見られる部分と、2026年10月20日に確認したOpenAI公式のCodex CLI 0.163.0リリースノート・Codex CLIガイド・Codexの料金ページの記載をもとにしています。売上CSVの取引日時・金額は、すべて説明用の架空例です。Pythonのコードは考え方を示す一例で、動画で生成されたコードではありません。機能と利用条件は更新されることがあるため、使う前に公式の最新の記載を確認してください。

